FullDiff.AMP-GE6550A


実は、"Building My Very First Amp講座"をこっそりと参加させてもらってます。。(2002年10月)
予算6万円!

標準シャーシは、ソフトンさんに注文済み。

手持ちの部品の兼ね合いもあり、以下の構成の予定です。

真空管:初段、位相反転には、6SC7メタル管を使用する。入手済み。
    電力増幅部は6L6GC、EL34差換え可能とする。
    動作点を少し変えれるように、35mA/45mA切り替えSWを搭載予定。
電源トランス:6BM8PPアンプを解体し、ノグチトランスPMC190Mを使用する。
    45mA/球の電流だと、定格ギリギリになる。
アウトプットトランス:6BM8PPアンプを解体し、Lux OY15-5Kを使用する。
    4Ω端子に6ΩSP、6Ω端子に8ΩSPを使い、それぞれ、一次側インピーダンスを7.5K、6.6Kとみなし使用する。

ぺるけさんにより、検討の上、検討された定数が発表されているので、大幅に変更する余地というか、理由が見つからない。
手持ちの部品を使う時に、それに合わせて定数の確認をする程度となるでしょう。
今回はCRDを使わずに、LM334定電流素子を使おうと思います。
LM334を使用することにより、CRDの選別が不要になります。
半固定バイアス回路となるが、バランス調整部分は自分なりの回路とします。
#半固定バイアスは結構大きなマイナス電圧で引っぱっています。
#なぜなら、有効プレート電圧を少しでも温存しておきたかったからです。
#但し、LM317定電流回路が必要とする電圧も確保しなければなりません。




アンプ部回路図
#06/Dev/2002 回路図更新しました。
#電力増幅管の共通カソードからLM317の間に100Ω抵抗を入れています。
#これで幾らかの電圧をドロップさせて、LM317の熱負荷を軽減し、又LM317故障時の電流制限抵抗も兼ねています。
電源部回路図
#06/Dev/2002 回路図更新しました。
#結局GE6550Aに対応する為、6.3Vヒーター巻き線は全て並列接続としました。
#ヒーター巻き線に5Vを上乗せして、負電圧を作っています。




2002年12月時点で、家内のリクエストから6550Aを使用する事になりました。
掲示板でも投稿しましたが、グリッド電圧の様子を見ながら要Rg調整となりました。
しかし、今のところグリッド電圧の異常は見られないので、初期設計値470KΩのままです。
製作自体は完了しているので、周波数特性を取って見ました。 周波数レスポンスGE6550A使用。





いわゆるハラワタ、内部配線状態です。
各セクション毎にアップで↓↓↓↓
内部左上 内部右上
内部中央
内部左下 内部右下





GE6550A使用時の方形波応答です。
低域のレスポンスが、ビックリするぐらい良好です。
比べて高域は少々物足りませんが(^^;
640*480の大きい画像もリンクしてます。
項目 100Hz 1KHz 10KHz
無帰還
3dB負帰還
参考:
LuxkitA3500





球種毎の出力と歪み率関係マトリクスです。
EL34はいい特性ですね。 6L6GCは、すこし???ですが、45mA/球の電流で少しは特性改善されます。
私の手持ちの6L6GCはロシアの6п3с/6P3Sのようです。
#1KHz@8Ω
項目 6L6GC(35mA) 6L6GC(45mA) JJ E34L Svetlana EL34 GE 6550A
5%歪 3.13W 3.38W 5.78W 5.78W 5.45W
3%歪 1.62W 2.88W 5.12W 5.12W 5.12W
1%歪 0.18W 0.85W 3.78W 2.42W 4.06W
0.5%歪 0.03W 0.28W 2.42W 1.13W 2.76W




項目 6L6GCロシア製 SvetlanaEL34 GE6550A
無帰還時増幅率 6.25倍
8.00倍:Svetlana製EL34
参考:
8.89倍:JJ製E34L
8.00倍:SIEMENS製EL34
7.69倍
無帰還時D.F. 1.67
3dB負帰還時増幅率
3dB負帰還時D.F. 2.50
最大出力(1KHz@8Ω)
オシロ波形リンク有り
3.13W:5%歪
1.62W:3%歪
0.18W:1%歪
0.03W:0.5%歪
5.78W:5%歪
5.12W:3%歪
2.42W:1%歪
1.13W:0.5%歪
5.45W:5%歪
5.12W:3%歪
4.06W:1%歪
2.76W:0.5%歪
無帰還時残留ノイズ
聴感補正無
L:0.2mV
R:0.2mV
3dB負帰還時残留ノイズ
聴感補正無
プレート電流/球あたり 35mA 45mA 45mA
B1電圧 257V 257V 257V
実測プレート電圧 268V 250V 250V
実測グリッド電圧 -1.6V -1.6V -1.4V
実測カソード電圧 20V 17V 20V
実効プレート電圧 248V 237V 230V
実効バイアス電圧 -21.6V -17.6V -21.4V
B2電圧 255V
C-電圧 -11V
初段プレート電圧 121V
初段カソード電圧 1.4V
初段グリッド電圧 0V





ソフトンさんの22接点アッテネータを使ってみました。
注意書きにもありますようにプツプツという切替えノイズが発生します。
結構耳障りで、なんとかしなければなりません。
そこで、初段グリッドとGND間に100KΩの抵抗を入れました。
これにより、グリッド電流の途切れが無くなり、切替ノイズの発生を撃退しました。
音質云々はさておき、このクリック感はとてもGoodです。
是非一度は試してみてください。
それと、小音量域での抵抗値ステップが小刻みなようで、普通のVRを使っているかと錯覚します。
大変使いやすいアッテネーターです。





音質レポート:
2段増幅なので高利得ではありませんが、必要十分な出力があります。
私の使っているスピーカーはバックロードホーンなので、スピーカー自身の音圧利得が高い事がメリットです。
小型バックロードホーンなのでそもそもたっぷりの低域が出る訳では無いです。
しかし全段差動アンプの特徴の一つでもある低域の量感が、バックロードホーンのデメリット部分を少しは補ってくれています。
フォステクスのFF125Kの特徴も掛け合わさって、中域のクリアーさは最高です。
高域に関しては、スピーカーもアンプも余り延びていません。
少なくとも目立ったピークが無いので、嫌味な音色はありません。
全てのソースを得意とするシステムでは無いです。残念ながら・・・
とはいえ、管弦楽、JAZZ、女性ボーカルは、いい感じです。

12月14日、今日は別の部屋で聞いているシステム、(Luxkit A3550/JBL J316の組み合わせ)のアンプ部をこのFullDiff.AMPに置き換え、聴いています。
最大出力こそ小さいですが、必要十分なパワーがあります。
LuxkitのA3550とどちらが良いかは、一言では言い表せないです。
というか、余り判りませんでした(^^;
一つ思うことは、全段差動は6BM8等の小さな球とチープなトランスで、上位クラスの品位のある音が出るところだと思います。



2003年5月現在、このアンプは解体されました。
More Power、More D.F.を目指します。
(真空管はGE6550Aを使用します。)
電源トランスとアウトプットトランスを換装させる為、ヤスリでチマチマと穴加工をしています。
なんせ、”鉄”でできているシャーシなので、簡単には加工できません(ToT)
ハイパワーアンプは夏向きではないので、秋になったころに完成すればいいかとゆっくり考えています。


既にシャーシの加工は完了しております。
大型トランスが載ります。
シャーシ加工
しかし、2003年の秋を過ぎ、2004年の秋も過ぎた2004年12月現在、加工された状態のまま、仮眠状態でございます。
実は加工したものの、標準構成のPH185とFE25-8を載せたくなった今日この頃です。
球は12SN7×4本、6BX7×2本なんて、どうかなぁ・・・・・




とりあえず、ここまで。